ご覧のみなさまへ
こちらでご紹介させていただく内容は、リスト音楽院及びブダペストでの生活に関するごく基本的な情報です。 当音楽院への入学を真剣に検討される方は、リスト音楽院の英語版のウェブサイトをよくお読みになり、詳しい情報をご確認いただくよう強くお薦めします。 音楽を学ぶ場として、リスト音楽院に関心を持っていただけたことを嬉しく思います。
「リスト音楽院で学んだ6年間は、私が受けた正規の音楽教育の中でも特に重要な位置を占めています。 リスト音楽院は建物自体が素晴らしく、アール・ヌーヴォー様式の美しいコンサートホールはソロリサイタルや室内楽コンサートに優れた音響効果を発揮します。 リスト音楽院で受けた訓練は難しく、時には厳しいものでした。しかしこうした経験を乗り越えてこそ、真の音楽家になることができるのです。 リスト音楽院で身に付けた規律と勤勉さは、私にとって生涯の糧となりました。同音楽院で学んだことを、若者たちに伝えたいと思っています」。
サー・ゲオルグ・ショルティ
リスト音楽院について
ブダペストのリスト・フェレンツ音楽院は、リスト自身が設立した世界で唯一の音楽院です。 ピアノのヴィルトゥオーゾ、作曲家、指揮者、音楽教師、著述家、慈善家など、リストはさまざまな顔を持つ天才でした。
また、開放的かつ多芸多才で、世界にその名を轟かせ、当時においては進歩した思想の持ち主だったリストは、「ジェニー・オブリージュ(天才の義務)」を信条にしていました。すなわち、芸術家は自分の才能を人類のため、そして真の才能を持つ人の育成のために使う義務があるということです。 リスト音楽院はこの理念に基づいた教育を実践しています。
リスト音楽院ほど世界の音楽界の発展に大きな影響を与えた音楽院は他にないと言っても、決して大袈裟なことではないでしょう。 リスト・フェレンツ、ドホナーニ・エルネー、ヴェイネル・レオー、フバイ・イェネー、ポッペル・ダーヴィド(ダーヴィド・ポッパー)、バルトーク・ベーラ、コダーイ・ゾルターンなど、リスト音楽院の歴史の中には、綺羅星のごとき音楽家が名を連ねています。世界の文化史にその名を残し、計り知れないほどの貢献を果たした音楽家ばかりです。
リスト音楽院が誇る卒業生には、世界中の音楽愛好家にとって馴染み深い名前が揃っています。ショルティ・ジェルジ(ゲオルグ・ショルティ)、ドラーティ・アンタル、ヴェーグ・シャーンドル、タートライ・ヴィルモシュ、リゲティ・ジェルジらが残してきたリスト音楽院の芸術的遺産は、シュタルケル・ヤーノシュ、クルターグ・ジェルジ、シフ・アンドラーシュ、エトヴェシュ・ペーテル、コチシュ・ゾルターン、ラーンキ・デジェー、マルトン・エーヴァ、ペレーニ・ミクローシュらへと、現在も脈々と受け継がれています。
リスト音楽院の教育内容
リスト音楽院の誇りは、創設者や名だたる教授陣が定めた高い水準を維持していることです。学生には、高い水準を誇るハンガリー式の教授法で学んでいただきます。 リスト音楽院の門を叩くからには、常に完璧を求める姿勢で音楽に接する献身的な態度が必要です。 リスト音楽院の教授陣は、他の著名な大学でも客員教授として教鞭を取っており、数々の国際コンクールにおいて審査員として活躍しています。教育的情熱にあふれた演奏家の指導の下での勉強は、勤勉かつ規律のとれたものになるでしょう。
世界的に有名なアール・ヌーヴォーの建物の中には、世界屈指の美しさを誇るコンサートホールがあります。芸術家、ソリスト、室内楽奏者、オーケストラ奏者を目指す学生たちにとっても、教授たちにとっても、刺激的な環境です。
レッスンは基本的にはマンツーマンで行われ、それに加えて少人数のグループやワークショップの形でも行われます。 リスト音楽院では大人数を対象にした教育は行いません。才能ある学生1人1人の個性を尊重しています。
リスト音楽院では、全てのクラシック楽器、声楽、音楽学、音楽理論、音楽教育学、作曲、オーケストラ・合唱指揮、教会音楽、ジャズ、民俗音楽を専攻する事ができます。
音楽教育学はコダーイの理念に基づいています。リスト音楽院はコダーイ研究所とともに、コダーイの教育学上の遺産を最も忠実に受け継いでいます。 他には例をみない豊かな伝統を有する室内楽は専門の学科を持ち、卓越した教師陣によるアンサンブル、フランツ・リスト室内管弦楽団を含め、学生達に数多くの演奏の機会を与えています。 リスト音楽院の合唱団や交響楽団も高い質を誇ります。 図書館に所蔵された音楽書、楽譜、原稿、録音の数はハンガリーで最大の規模です。また、リスト記念博物館も管理しており、かつてリストが住んでいた建物でリストの貴重な遺品や楽器などを展示しています。
器楽および声楽のレッスンは、教師との事前の合意に基づいて、英語、ドイツ語、スペイン語のいずれかで行われます。 グループ・レッスンは英語で行われます。 器楽および声楽以外の専攻科目に関しては、その年の当該科目に5人以上の外国人学生の申し込みがあれば、英語のクラスが開講されます。
正規課程では、BA(3年)及びMA(2年)を取得できます。
特別に才能がある8歳から18歳の生徒に対し、ピアノ、ヴァイオリンもしくはチェロの特別講座が開かれています。
リスト音楽院は、修士号取得者を対象としたDLA、PhDの博士課程も開設しています。
学位取得を目的としない方のためのパートタイム制度もあります。器楽専攻では週1~2回のレッスンに加え、週1~2回の室内楽のレッスンを受けることができます。
ケチケメートのコダーイ研究所では、留学生、音楽教師、合唱指揮者を対象として、コダーイ・メソッドの習得を目的としたコースを英語で開講しています。これには、学位取得を目的としない課程と、MAの取得を目的とした課程があります。また、隔年で開催される夏期セミナーもあります。
学科および学科長
- ピアノ - ナジ・ペーテル(Nagy Péter)
- 弦楽器 - エステル・ペレーニ(Perényi Eszter)
- ヴァイオリン
- ヴィオラ
- チェロ
- コントラバス
- 和声楽器および打楽器 - ヴィーグ・アンドレア(Vígh Andrea)
- チェンバロ
- オルガン
- ハープ
- ツィンバロン(BAのみ)
- ギター
- アコーディオン(BAのみ)
- 打楽器
- 管楽器 - ヘーナ・グスターヴ(Hőna Gusztáv)
- フルート
- オーボエ
- クラリネット
- ファゴット
- ホルン
- トランペット
- トロンボーン
- チューバ
- 声楽、オペラ歌唱 - マルトン・エーヴァ(Marton Éva)
- オラトリオ、ソロ(MAのみ) - ハルマイ・カタリン(Halmai Katalin)
- オペラ(MAのみ) - コヴァリク・バラージュ(Kovalik Balázs)
- 作曲 - イェネイ・ゾルターン(Jeney Zoltán)
- オーケストラ・合唱指揮 - クトニャーンスキ・チャバ(Ligeti András)
- 室内楽 - ロッラ・ヤーノシュ(Rolla János)
- 音楽理論 - モハイ・ミクローシュ(Mohay Miklós)
- 音楽学 - コヴァーチ・シャーンドル(Kovács Sándor)
- 音楽教育学 - ネメシュ・ラースロー・ノルベルト(Nemes László Norbert)
- 教会音楽 - エニェディ・パール(Enyedi Pál)
- 民俗音楽 - リヒテル・パール(Richter Pál)
- ジャズ - ビンデル・カーロイ(Binder Károly)
ハンガリーの首都ブダペストでの生活
ハンガリーの首都ブダペストは、長い歴史と美しい景観で知られる、ヨーロッパの中心都市の1つです。 人口は約200万人。大きすぎず小さすぎずの規模ながら、優雅で洗練されたたたずまいは、他のヨーロッパの大都市にも引けを取りません。
ローマ時代の遺跡や荘厳な建造物が残る古い街としての顔と、パブやカフェ、ギャラリーが続々と開店し、常に変貌を続ける新しい街としての顔を併せ持つブダペスト。 エネルギーに満ち、色彩豊かで、外国人に対しても親切です。 緑あふれるブダの丘と、由緒あるペストの街がドナウ川を挟んで向かい合っているその形もたいへん魅力的です。
街の歴史や建築物を背景として、ブダペストには湧き上がる洒落たセンスが感じられます。
ブダペストでは、かつてヨーロッパの辺境だった頃の長閑さと、国際的な大都市特有の忙しさが絶妙な均衡を保っています。街中を飛び交うハンガリー語は、世界の中でも特にユニークな言語の1つです。
リスト音楽院は街の中心部に位置しています。オペラ座や数々の有名な劇場にほど近く、活気に溢れるお洒落なカフェやレストランに囲まれています。
ブダペストでは多彩な文化的活動で満たされています。リスト音楽院の学生は、市内各所の会場で開催されるコンサートに無料もしくは低料金で入場することができます。リスト音楽院やオペラ座、新設されたばかりの芸術宮殿などの豪華なコンサートホールから、魅力では引けを取らない市中の小規模なホールまで、学生割引の対象となる会場はさまざまです。
住居は、手頃な価格の賃貸物件を短期間で手配可能です。相談に乗ってくれる不動産業者もいくつかあります。物価は西欧の水準に比べると手ごろです。
ハンガリーの食べ物やワインは、種類が豊富で味もよく、観光客に大変好評です。 有名なグヤーシュや、パプリカを使った料理など、ハンガリーの伝統料理に加え、活気のある国際都市にふさわしく、さまざまな国の料理が楽しめます。
音楽の歴史に輝かしい足跡を残してきたリスト音楽院に、ぜひ一度お越しください。 今度はあなたが、ここで新たな歴史を作る番です。





